WILD FLOWER=AL-CALL

Yahoo!ブログから引っ越してきました。好きな音楽:THE ALFEE、CANTA 細々と毒にも薬にもならない同人誌作ってます。

加藤和彦さんの訃報を受けて

16日の夜のことでした。
ふと、頭の中に

♪恨みつらみ 語りつくして 心からの感謝を♪
(「感謝」ザ・フォーク・クルセダーズAlbum『戦争と平和』より)

♪悲しみは言葉に ならない 深すぎて♪
(「悲しみは言葉にならない」同)

の一節が浮かびました。

作詞はきたやまおさむさん。作曲は加藤和彦さん。

つくづく、本当に凄い詞で…凄く綺麗な曲だよなぁと…。
人を恨んだりつらんだり、深く悲しんだりする気持ちを、
救いとってくれることがありがたい。

こういう上等な曲を作る、上等なアーティストの存在は、有り難い…。

そんなことをふと思ったのでした。

なんでそんなことを思ったのか。
秋だから、センチメンタルな曲が聴きたくなったのかな…。
最近メタル系の曲ばかり聞いてる反動かな…。
と思っていたのですが…

もしかしたら、
何か、思念のようなものが、全国に飛散されていて、
それを微弱ながらキャッチしたのかも…。
そう思いたいので、そう思うことにしておこうかと思います。


坂崎さんがフォークルに加入したとき、
それを快く思われない方のひとりが、
フォークルの掲示板に、坂崎さんに対してを批判的なカキコミをした時、
それに対して、加藤さんが、とても激高したコメントをストレートに書かれて…。
それを読んだとき、
「理知的で、経験も豊富な方なのに、
 同時に、なんて、まるで少年のような、純粋な心をずっと持ち続けている方なんだろう…!」
と思いました。


「和幸」を見に行った時の感想の記事にも書きましたが、
加藤さんがギターを持って弾いている姿はとてもカッコ良く、
加藤和彦になりたい」と多くのミュージシャンが思った、というエピソードにとても納得がいき、
私の好きなギタリストたちも、是非この域にまで行って欲しい…と願ったものでした。


「この人のようになりたい」と憧れられる本人には、
そうではない人間には思いもよらぬほどの、何か、プレッシャーのようなものがかかっているのでしょうか?

「こうあるべき理想の自分」というのが、とても高くなっていたのでしょうか?


ダンディーで、理知的で、優しげで、
それでいてどこかサイケデリックで、アイロニーがあって、
少年のように純粋で…

そんな加藤さんが…

信じられない。
らしくない。
似合わない。

うつ病とは、心の風邪のようなもので、誰もがかかる可能性がある」
という話を聞いたことがあるのですが、
それならば、思いがけずも大きな風邪をこじらせてしまったのでしょうか…?

最期の場所に、ホテルの浴室って、普通、選ぶかな…。
そこからも、普通の状態ではなかったのではないかと思います…。


あの優しい目と、あの優しい声が、もう見れない、もう聞けないなんて…。

とにもかくにも、生きていて欲しかった…。
全ての後進のミュージシャンのためにも…。


ご冥福をお祈りします。