4月16日(土)宇都宮市文化会館に行ってきました。
仕度をしているさなか、東京でも、棚の小物がすっ飛ぶくらいの、震度3の地震。
そんな揺れがあった後、東京から宇都宮へ向かう。
目的はアルフィーのコンサートのため。
こういうことを、家族や友達がしようとしていたら、
「やめときなよ」と忠告する。
他人がしようとしていたら、
「馬鹿なんじゃないか」と思う。
「万が一何かあったとしても、同情はできない」とも思う。
そんなことを、自分はしてしまう。
「万が一何かあったとしても、同情はされない」と思いつつ。
予定では池袋で湘南新宿ラインに乗り換えて、宇都宮まで一本で行くはずだったのですが、
早めに出たのにもかかわらず、まず池袋に予定より遅れて到着。
駅員さんに宇都宮までの行き方を相談したところ、
「湘南新宿ラインには期待しない方が良いです。
とのこと。
その通りにまず大宮まで行って、宇都宮線に乗り換えようとする途中…
「ここで引き返した方が、賢明なんじゃないか」
という考えが、脳裏をよぎりました。
何があるかわからない。
何かが起こる可能性は、通常よりとても高い。
行ったところで、帰ってこれるのか?
賢明な人なら、ここで引き返すのだろう…。
でも馬鹿な私は、足を止めることが出来なかった…。
「割と大丈夫なんじゃないか」
少し楽観的になって、ホッとして電車に乗ったら、すぐに…
「地震の影響で、この電車は各駅停車します」とのアナウンスが…。
かなり時間がかかるか…。
でも、乗っていれば宇都宮に着くのだから…。
と思っていると、今度は
「この電車は小金井止まりになります」とのアナウンスが…。
この辺の地理や路線は全く疎いので、どうすれば良いのか全く分からず…
宇都宮が地元の友人にHelpのメールを送って、
「いっそ小山で降りて新幹線に乗った方が良いのではないか」というアドバイスを貰い、
言われたとおりに降りてみたけれど…
新幹線に乗るのはどうすれば良いのか…
かなりおろおろしながら、駅員さんを探してホームを歩いてみたら、
駅員さんはいなかったけれど、代わりにアルフィーグッズのバッグを持っている方を発見し、
「すみません…目的地が一緒だと思うんですが、宇都宮までどうやって行かれますか?」
と救いを求めて声をかけ、宇都宮まで同行して貰うことに(v人v;)
その方と相談しながら、
そのホームにすぐ10分後ぐらいに宇都宮まで行く電車が来るようだったので、
下手に動かず、そのまま待つことにしました。
結局はそれでOKで、後はつつがなく宇都宮まで行けたのですが、
一人だったらかなり不安だったので、助かりました…。
バスに乗って宇都宮の会場に着くまでも気が気ではなくて、
ようやく本当に会場に着いた時にはヘトヘトでした…。
それにしても…
バスから見た宇都宮の街の風景は、一見平穏ではありましたが、
注意深く見ていると、震災の影響がそこかしこに、東京よりも強く見受けられました…。
さて…宇都宮…
今回のツアーのmy初日であったのですが…
行く前は、いつものような「ドキドキワクワク」という感じではなく…。
どういう気持ちで行ったかというと、
私の場合、なんだか“無”でした。
何をどう考えていいのかわからないというのもあるし、
いろいろなことを考えすぎて、わけがわからなくなっているというのもあるし、
どちらかというと「無事に行って帰れるのだろうか」という心配の方に、かなり気を取られていたということもあるし…。
どうしてそこまでしてアルフィーのコンサートに行きたいのか?
行きたいというより…
「アルフィーのコンサートに行かない」という選択肢が、自分の中に無かった…。
(ここから先はライブの感想になるので、参加前でそういう話を見たくない方は、
ペイントされていない今回のツアトラの写真の間にお逃げください)
そんな心持ちの私の前に始まった今回のアルフィーのステージは…
素晴らしい、見事なエンターテイメントのショーでした…!!
その選曲も、選曲のタイトルだけではわからない、そのアレンジも…!
言葉の表現として適切かどうか自信がないですが、
アーティストとして、ミュージシャンとして、エンターテイナーとして、
素晴らしい仕事をしていました…!
いつものように…
いつもに増して…
素晴らしいその“魂”と“技”の髄を見せつけてくれました。
Kトラなどで幸ちゃんや棚瀬さんが言っている
「やれるだけの準備はしておく」
と言っていた意味が、やっとわかったような気がしました。
このライブ会場に来ている人の中にも、いろいろな人がいるでしょう。
中には、本当にぎりぎりの中で参加されている方もいるかもしれない。
今日は来れなくても、明日は来れる人もいるかもしれない。
一ヶ月後なら、半年後なら、一年後なら…。
そういう人が、来れるようになった時に、コンサートがあるために、
今、このコンサートをやっているんだと思いました。
今日、ライブに来れた人のために、
そして、明日ならライブに来れる人のために、
ライブがあり続けるために、
ミュージシャンとして、出せるだけの力を出している、
そんなステージだと思いまいた。
常々思っていることですが…
アルフィーの三人は、あの三人の姿を借りた、音楽の天使だと。
音楽の天使が、あの三人の姿を借りているんだと。
少なくとも、ステージの上の三人は、間違いなく音楽の天使です。